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榎枝 幹男
JAERI-Conf 2004-012, 237 Pages, 2004/07
本報文集は、「IEA核融合炉工学に関する実施取り決め」に基づくセラミック増殖材ワークショップ及び日米核融合共同研究の一環として開催された「第11回セラミック増殖材ブランケット相互作用国際ワークショップ」の報文をまとめたものである。本ワークショップでは、欧州連合,ロシア,日本のセラミック増殖ブランケットの設計,HICU, EXOTIC-8, IVV-2Mによる照射試験の最新の成果,LiTiO等のトリチウム放出挙動のモデリング,LiTiOとLiSiO微小球の製造技術開発と物性値研究,LiTiOとLiSiO微小球充填層の熱機械挙動測定とモデリングに関する研究,境界テーマとして、ブランケット筐体製作技術開発,核融合中性子によるブランケットモックアップの中性子工学実験,トリチウム回収システム開発、などについての研究開発の現状と今後の課題についての情報交換が行われた。
山田 孝行; 大谷 哲也; 鈴木 忠和*; 新発田 貞夫*
JAERI-M 90-045, 160 Pages, 1990/03
近年、情報通信技術の進歩は目覚しく、国際的なネットワークを利用して研究者が研究情報交換を行うことは一般的である。計算センターでは、1987年から大型計算機を介した国際的なネットワークであるBITNETを利用するためのネットワーク中継ソフトウェアを開発した。このソフトウェアにより、1989年4月から大型計算機の端末よりBITNETが利用できるようになった。本報告書では、BITNET中継システムの概要について記述する。
J.TAKAHASHI*; Nozawa, Masao*; T.IWAKI*; S.TERASAWA*; H.SHIOZUKA*; M.FUJITA*
ANL-7520 PART-II, p.90 - 98, 1968/00
抄録なし
渡部 豪; 浅森 浩一
no journal, ,
本研究では、GNSS観測データから推定した2016年熊本地震に伴うひずみ解放量と、活断層データに基づくひずみ速度との比較によって、震源域周辺における測地学的・地質学的ひずみ速度の関係について検討した。この結果、2016年熊本地震により最大で7.110のせん断ひずみが解放されたことが明らかとなり、活断層データからは、震源域で2.310/yrのせん断ひずみ速度が推定された。せん断ひずみとせん断ひずみ速度の比を計算することで断層の活動間隔を推定し、断層の活動間隔は3,100年であることが示された。この結果は、活断層調査より推定された平均活動間隔とほぼ一致し、熊本地震は過去10万年間続く断層運動と整合的であることを示唆している。
渡部 豪; 雑賀 敦; 浅森 浩一
no journal, ,
九州南部には、およそ東西方向に伸びるせん断ひずみ速度の大きな領域(九州南部のせん断帯)が存在することが近年のGNSSデータから指摘されている。しかし、この地殻変動に対応する明瞭な活断層の存在は確認されていない。このような現在の活動と過去の変動傾向との関連性を明らかにすることは、地質環境の長期安定性を検討する上で重要であると考えられる。そこで、本研究では、将来の地殻変動をモデル化する技術開発の一環として、比較的最近の時代に変動が開始したと考えられる九州南部のせん断帯の詳細な地殻変動を把握するため、せん断帯と直交する方向に10点のGNSS稠密観測点を設置し、2016年2-3月より観測を開始した。同観測によって得られたデータを用いて変位速度を推定した結果、周辺のGEONET観測点の変位速度と整合的であることが確認された。一方で、GEONETデータを用いたせん断帯での地殻変動の予備的解析の結果、せん断帯西部では、深さ9km以深で6.8mm/yrの相対運動が推定された。これは、先行研究によるブロック断層モデルから推定されたすべり速度の推定結果と調和的である。さらに、せん断帯のすべり方向は、せん断帯近傍で発生する地震のメカニズム解とも整合的であった。以上の結果は、せん断帯西部で示されている高いひずみ速度は、上部地殻深部における未成熟な断層の運動が関与している可能性を示唆する。
渡部 豪; 雑賀 敦; 浅森 浩一
no journal, ,
九州南部には、GNSS速度場を用いたひずみ速度の推定から、せん断ひずみ速度の高い領域(九州南部のせん断帯)の存在が明らかにされている。さらに、同領域では、1997年にマグニチュード6クラスの地震が2回発生している。しかし、それらの地震活動や高いせん断ひずみ速度に対応する明瞭な活断層の存在は認められていない。このような現在の活動と過去の変動傾向との関連性を明らかにすることは、地質環境の長期安定性を検討する上で重要であると考えられる。そこで、本研究では、将来の地殻変動をモデル化する技術開発の一環として、比較的最近の時代に変動が開始したと考えられるせん断帯の地殻変動を把握するため、九州南部のせん断帯と直交する方向に10点のGNSS観測点を設置し、2016年2-3月に稠密観測を開始した。これらの稠密観測から得られたデータを用いて、変位速度の推定を行ったところ、周辺の国土地理院観測点の変位速度と調和的な結果が得られた。しかし、この期間の観測データには、2016年4月に発生した熊本地震の余効変動の影響が含まれると考えられる。そのため、観測データの時系列に対して対数近似などの余効変動の推定を経て、せん断帯での地殻変動の抽出を行う必要がある。
渡部 豪; 浅森 浩一
no journal, ,
本研究では、日本列島における第四紀後期の地殻変動の一様継続性について検討するため、測地データ・地質データに基づいた測地学的・地質学的ひずみ速度の推定及び両者の比較を行った。測地学的・地質学的ひずみ速度の推定では、国土地理院GNSSデータと産業技術総合研究所の活断層データを用いた。また、現在の日本列島における地殻変動には、プレートの沈み込みに伴う変形が卓越していることから、本解析では、それらを取り除いた上で、両ひずみ速度の比較を行った。その結果、ひずみ速度の大きさに係る差異は、従来の指摘と同様に、一桁程度の差が認められたものの、両ひずみ速度の空間パターンについて多くの共通点が認められた。以上の結果より、両者の比較は地殻変動の一様継続性を議論する上で、有益な情報を与えることができると考えられる。
渡部 豪; 雑賀 敦; 浅森 浩一; 島田 顕臣; 梅田 浩司*
no journal, ,
近年、GPS観測に基づく地殻の変位速度場から、九州地方南部にせん断ひずみ速度の大きな領域が存在することが指摘されているが、この変動に対応する活断層は認められていない。本研究では、同領域の地殻変動を詳細に推定するため、平成28年2-3月に10点のGNSS稠密観測網での観測を開始した。しかし、観測開始より約一か月後の2016年4月に熊本地震が発生し、稠密観測点でも地震時のステップや余効変動が捉えられた。せん断帯周辺の定常的な運動像を得るには、この地震の余効変動を推定・除去した上で地殻変動の議論を行う必要がある。そこで、同観測網で得られた変位速度に対し、熊本地震の粘性緩和と桜島の火山性変動を補正し、せん断帯に平行な方向の速度プロファイルを求めた。その結果、熊本地震前後で地殻変動パターンがよく一致することが明らかになった。これは、せん断帯の定常的な変動が熊本地震の発生の有無によらず継続していることを示しており、せん断帯の地下深部における定常的な断層すべりの存在を示唆する。
渡部 豪; 雑賀 敦; 浅森 浩一; 小川 大輝; 島田 顕臣; 梅田 浩司*
no journal, ,
地層処分に係る地質環境の長期安定性を検討する上では、地形的に不明瞭な活断層の可能性を評価することが重要となる。九州南部には、10e-7/yr超のせん断ひずみ速度の大きな領域が存在することがGNSS観測の結果から知られている。しかし、このせん断ひずみ速度に対応する明瞭な活断層は認められておらず、地下深部のすべり(断層運動)によって地表で大きな変形が生じているとも考えられる。そこで、本研究では、せん断帯周辺の地殻変動を明らかにするために、2016年2月に同せん断帯を南北に横切るような配置で10か所のGNSS観測点を構築し、同年の3月から観測を開始した。約2年間に渡って取得したデータを解析した結果、せん断帯付近の深さ約16km以深において、12.4-14.3mm/yrの速度で左横ずれの深部すべりが起こっていることが明らかになった。
渡部 豪; 浅森 浩一
no journal, ,
地層処分に係る地質環境の長期安定性を検討する上で、地形的に不明瞭な活断層が活動する可能性を評価することは重要な課題の一つである。南九州には、国土地理院のGNSS観測網で得られたGNSS速度データのひずみ解析より、10e-7/yr超のせん断ひずみ速度の大きな領域(南九州せん断帯)が九州地方を東西に横切る帯状の形で存在する。しかし、同領域内では、上記のせん断ひずみ速度に対応する明瞭な活断層が認められていないことや、マグニチュード5-6クラスの内陸地震が発生していることから、地下深部のすべり(断層運動)によって地表で大きな変形が生じていることが予想される。本研究では、同せん断帯周辺の地殻変動を明らかにするために、10か所のGNSS稠密観測網を構築し、約三年間のデータから、固着域の最深部が約15kmであること、この深さ以深で約14mm/yrの速度で左横ずれのすべりが生じていることを明らかにした。
渡部 豪; 浅森 浩一
no journal, ,
地層処分に係る地質環境の将来予測は外挿法を用いることが基本となるが、若い時代に活動が開始したと考えられる領域においては、その適用が限定されてしまう。したがって、数値シミュレーション等の演繹的な手法の構築も重要であると考えられる。本研究では、比較的若い時代に活動が開始したと考えられる南九州のせん断帯においてGNSS観測を実施し、詳細な地殻変動を推定した。2016年2月より現在までに取得した約三年間のデータを用いた解析の結果、このせん断帯では地表から深さ約15kmまでが固着してひずみを蓄積していること、それ以深では約14mm/yrの速度で左横ずれのすべりが生じていることが明らかになった。これらの結果は、数値シミュレーションを用いて将来の地殻変動を評価する場合に、その境界条件を与えるための情報として有用であると考えられる。
渡部 豪; 浅森 浩一; 島田 顕臣; 小川 大輝; 雑賀 敦; 梅田 浩司*
no journal, ,
九州地方南部には、GNSS速度場を用いたひずみ速度解析から、10/yr超のせん断ひずみ速度集中域が存在する。また、その領域では、明瞭な活断層は認められていないものの、左横ずれの断層運動を伴う内陸地震が発生している。これらの観測事実は、地下深部で断層運動が生じている可能性を示唆する。そこで、本研究では、同領域(南九州せん断帯)の地殻変動を推定するため、GNSS観測を2016年3月より開始した。その結果、せん断帯直下の深さ約22km以深で約13mm/yrすべりが生じていることを明らかにした。この結果は、下部地殻のせん断すべりが同領域での地震活動や地殻変動に寄与している可能性を示唆する。
渡部 豪; 浅森 浩一; 島田 顕臣; 雑賀 敦; 小川 大輝; 梅田 浩司*; 後藤 翠; 島田 耕史; 石丸 恒存
no journal, ,
地層処分に係る地質環境長期安定性を検討する場合、地形的に不明瞭な活断層に関する活動性の評価は重要な課題の一つである。そのような背景下、南九州には、左横ずれのせん断帯が存在し、10/yr超のせん断ひずみ速度分布がGNSS速度場より推定され、そこではM6前後の左横ずれ型のメカニズムをもつ地震が発生している。しかし、せん断ひずみ速度の集中域やこれらの地震に対応した明瞭な活断層は認められておらず、地形的に不明瞭な活断層を検出するための技術開発を目的として、10点のGNSS稠密観測網を構築し2016年より観測を開始した。約5年間の観測の結果、南北幅約190kmの領域内に東西方向のせん断変形の変形中心が少なくとも二つ存在する可能性が示され、一つ目は、固着域の深さが約8km、すべり速度が約10mm/yr、二つ目は、固着域の深さが約5km、すべり速度が約6mm/yrであることを明らかにした。これらの結果は、地形的に不明瞭な断層下でのひずみ蓄積過程を明らかにする上で貴重なデータといえる。